変更の交渉
オフイスには先ほどのおばちゃんとお姉さんがいました。
早速つたない英語で部屋を変えられないかと伝えると、私には部屋の変更を行う権限がないと言われ、どこかに存在する責任者に電話をかけてくれました。
5分ほど話をした後、期待を持って見つめる私に向かって悲しそうな表情をして、一言「インポッシブル」。
さすがにまいりました。しかしごねてもしょうがないので、炊飯器の件だけをお願いして、とりあえずその場は引き下がりました。
結局その晩はセキュリティの関係で窓を開けることも出来ず(我が家はだいたい夜はエアコンは使わず窓を開け放して寝ている)エアコンをかけっぱなしにして寝ました。
しかし、エアコンの音が気になったり、早朝からのバニヤンスタッフのプール清掃の音が気になったりで、結局睡眠不足。
起き出して窓を開けようにも清掃スタッフがいるので、ラナイでのんびりコーヒーというのもなんとなく気恥ずかしい。
これでは今後ハワイを充分に楽しめないし、部屋での生活も耐乏生活を強いられるような気がしてきました。
そこでダメ元で再度部屋の変更を前回よりも強く願うべく、頭の中でしゃべる英語を反芻しながら9時半ごろオフイスに出向きました。オフイスには昨日とは違って、中年の男性が一人でいて、どうやらこの人が責任者のようでした。
昨日部屋の変更を依頼した609号室の****だが、再度変更のお願いにきた。理由はハワイの空気が好きなので、窓は開けたい。現状ではセキュリティの問題も多々ある。というようなことを訴えました。
うまく伝わったかどうかはわかりませんでしたが、私の変更希望は強いものだということはわかってもらえたらしく、早速再度予約の部屋割りのようなものを見て、一生懸命考えてくれました。
その態度にすごく誠実さを感じたので、さらに例えば数日間は現在の部屋で我慢するとして、残りを別の部屋にするとか、別料金を払って高層階にアップグレードは可能かとまで聞いてみました。
しばらくして、やはり現時点では無理だという悲しい返事が返ってきました。しかし熱意は伝わったらしく、午後まで待ってくれれば予約表の部屋を自分なりに動かして考えてみるという、その時点では最大限の返答が返ってきたので、それに期待することにしてオフイスを後にしました。
交渉成立
ワードエリアで遊んで、午後3時。再度オフイスへ行くと、朝の男性が明るい表情で待っていてくれました。
もしかするとうまくいったのかもしれない、と半信半疑ながら話を聞くと、すぐには無理だが3日後に18階の部屋に変更が可能だが、それで良いかと丁寧に聞いてくれました。良いも悪いも、動けるならOKなのですぐに承諾。サンキューベリーマッチを連発して、感謝の意を表しました。おじさんも満足そうな表情でした。