出発直前のハプニング(2)

思い当たること

 我が家は私がアトピーで喘息持ちなので、食事にはかなり気を使っている。普段と同じ物を食べての腹痛であるから、これは腹を強打したか、我々の思い至らないものを食べたかが原因だと考えて思い当たることが一つあった。

 それは骨折の痛み止め。医者からは、これを痛いときに随時服用しろという指示であったが、インターネットでこの薬を調べてみると、たしかに副作用は少ないと書いてあったが、ちゃんと胃を荒らすことがあるので食後服用と書いてあった。

 これが原因であると断言することはできないがかなり疑わしいことが分かったので、それ以後痛み止めは服用させず、骨折の痛みがどうしても我慢できなかったら食後に半分だけ飲ませようということにした。

 結局骨折そのものの治りがはやく、その後一度も痛み止めは飲まなかったが、そのせいか腹痛も起こらなかった

 この件についてはその後医者からの説明も無く、なんとなく不信感を覚えている。薬そのものが間違って調合された可能性もあるので、疑いは医者だけでなく調剤薬局にも感じる。

 しかしそれを証明することはほとんど不可能だろう。とするとこれ以後は、医者からもらった薬は必ず一度インターネットで副作用の情報を検索してから服用したほうが無難だろうという結論に至った。

1週間後

 再びレントゲン撮影。ヒビが入った骨はどうやらきちんとくっついてくれたようで、ヒビの痕跡も見えないとの事。(医者には女房が連れて行った)細いほうの、完璧に折れてしまった骨は、間にわずかにまだ隙間があるようだが、回復は順調らしく、ほっと胸を撫で下ろした。

 しかもこのときの医者はかなり親切で、旅行のことを話すと折角の機会だしギブスをきちんとすれば出かけても差し支えないでしょう、と言ってくれた。

 (最初の医者は、大事を考えたのか中止をすすめた。同じ医院だが曜日によって担当医が違うので、それぞれ言うことが違ったりして結構面倒。いちいち経過を初めから説明しなければならない)ともかく出発できそうな目処がついたので、再度家族会議(3人だけの相談)を開いて検討

 結局家にいてもハワイにいても、骨折のためのギブスを抱えていることに変わりは無く、むしろ家では退屈してしまうのではないかということと、本人自身も海には入れなくても早くハワイに行きたい、と強く主張するので行くことに決定。次なる問題は現地でギブスをはずすような離れ業が出来るかどうかだ。

ハワイの医療事情

 実はこれまで延べ日数にするとハワイには90日程度滞在しているが、幸いなことに現地では医者にかかったことは無い。(出発日にインフルエンザで旅行を中止したことはある。航空券代約30万円がサヨナラ。それ以後我が家は払い戻しの効く正規格安航空券をなるべく使うようにしている)

 従って医療事情といってもさっぱり分からない。インターネットでハワイ、病気、保険とか適当な言葉で検索すると、実にたくさんの体験談が検索できる。みんな苦労しているな、とつくづく感じる。

 ただ今回の我が家のように、日本で起きた事故や病気の継続治療をハワイで行い、医療費は保険金を適用したという事例は見つからなかった。要するにハワイにはきちんと病気をなおしてから行くしかない、ということのようだ。だからこそ歯の治療等をしっかりやっていけということになるのだろう。

 ただし保険金はおりないものの、いわゆる日本の健康保険が通用する病院があるらしい、ということを新しく知った。

 すなわち現地では全額をきちんと支払い、帰国後所属する社会保険庁に医療費の申請をすると、それなりの計算で保険金が戻ってくるらしい。これは知っていると知らないとでは大きな違いだ。あまり話題にはならないが、知っておいて損はないだろう。

 我が家の場合は、ここまで調べて結局本人は不便だろうが、骨はしっかりとくっついたほうが良いだろうという判断で、現地での治療は諦めた。

 あまりたくさん移動は出来ないだろうが、それもまたハワイの過ごし方の一つだと思う。今回はたくさんの方から心配やら激励やらを頂きました。落ち込みがちな気分も、ずいぶん助かりました。

 あらためてこの場でお礼を言いたいと思います。もし現地で右腕にギブスをつけた3人連れの家族がいましたら、それは間違いなく我が家です。遠慮なく声をかけてください。(笑)



イミグレーションへ続く


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