クアロア牧場(その3)

 バスに乗って出発を待っていると後ろからバギーの団体さんが追い越していく。みんな楽しそうだ。一列縦隊で、先頭と最後尾に関係者がつくようだ。最後のおじさんにシャカサインを送ったら、笑顔でサインを返してくれた。少なかったが日本人の姿も見受けられた。スピードは時速20kmぐらいだろうか。なかなか楽しそうだ。

クアロアランチのバギー

 再びバスが走り始める。いよいよ映画ロケ地を見ることが出来る。先ほどの防空壕後から再び海に向かって下り途中で左に曲がり陸地のほうに入り込んでいく。

 と思った瞬間視野が広がり始め、両側が切り立った山、中央が平原という「ジュラシックパーク」でおなじみの場所に出た。

 最初に案内されたのは映画「ゴジラ」に出てくるゴジラの足跡。当たり前だがさすがにでかい。映画撮影時はもっと深かったらしいが、牧場の動物がその穴に落ちる恐れがあるため浅くしたそうだ。

 そして今回の我々の目的である「ジュラシック・パーク」で、主人公たちがティラノに追い掛け回されて逃げ惑う恐竜に遭遇した平原と、逃げ込んだ木のある場所に案内される。ご丁寧に撮影された場所の近辺に映画の名前のプラカードが立っている。

クアロア牧場 映画ツアー ジュラシック・パーク

 バスを降りて早速ティラノを撮影したと思われる平原と、主人公たちが逃げ込んだ木をバックに記念撮影。

 しかし映画で見た木はもっと大きかったような気がするが、どうだろうか。また映画では広大な平原に見えるようにカメラのアングルが操作されていることも分かった。

 続いて「ロスト」で主人公?がゴルフをするシーンの撮影場所に行ったが、これは映画を見ていないのでピンと来なかった。連れは映画を見たことがあるらしく、しきりにうなづいていた。

 それ以外にもあちこちで映画が撮影されているようだが、我々にとって馴染み深いのはこの三つだろう。そしてどうゆうわけか、ロストを過ぎてから急に雨が降り出した。先ほどまでカンカン照りの青空でだったのに、まさに一点俄かに掻き曇りの世界だ。

 しかしこの雨半端じゃなかった。降り出したと思ったら豪雨だ。運転手さんもこんな雨にはお目にかかったことが無いと言っていた。道理で窓にガラスが入っていないわけだ。普段なら絶対降らない雨のようだ。強力な霊力の持ち主が同乗していたのだろうか。

 というわけで本来なら後半もう少し詳しい説明がありそうなところもすべて割愛されて、バスは一目散に戻ることになった。といっても道はでこぼこでバスが揺れるたびに、容赦なく雨が車内に入ってくる。

 カメラだけは何とか濡らすまいとTシャツの下に隠しいれ、あとは豪雨を楽しもうという気になったとき、なぜか雨がやみ始め、バスはいつのまにか出発地に戻ってきた。



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