ハワイ島 1日ツアー(その5)

 溶岩の所々に立っている標識を元に、ガイドさんに示された場所まで歩いてみる。先ほどの水蒸気がよく見える場所なのだそうだ。

 歩く途中、ねじ曲がった溶岩の奇怪な姿を堪能する。試しに触ってみると、ざらざらした感触で、黒い軽石のようである。一部を持って帰りたかったが、それは禁止されている。岩自体がすでに熱い。ずーっと触っていると熱さと共に地球の息吹を感じる。

溶岩台地から水蒸気の立ちこめる岬方面
溶岩台地から水蒸気の立ちこめる岬方面
キラウエアの溶岩台地
キラウエアの溶岩台地

 指定された場所に近づく頃には汗が噴き出している。上からは太陽、下からは地熱で、ともかく暑い。湿気がないのが幸いしている。

 他の場所もうろついてみたかったが、中には溶岩の下が空洞になっていて、そこに落ち込んでしまう事故がある、との事であった。適当に切り上げて、道を引き返す。


溶岩トンネル

 再びバスに乗車し、ある科学者が偶然発見したと言われている溶岩トンネルに向かった。富士山に多数存在する風穴のようなものらしい。

 3時5分、バスを降りて見学道に入ると、周りはシダ植物の樹海である。ジャングルのようだ。ジュラシックパークを思い出させる。この中から大きなトカゲがのっそり顔を出しても不思議ではない雰囲気。その中に1本の道が造られている。

 トンネル(洞窟)が見えてきた。想像よりかなり入り口は大きいが、中は普通のトンネルとしか思えない。溶岩が駆け抜けたトンネル、ということだが、その証拠が見れるわけではなく、単に暗いだけである。従ってどんどん先に進むだけで、5分もすると反対側に出てしまった


マカデミアナッツ工場

 火山を後にして、後は時間が余った分、お土産やさん巡りである。4時5分、マカデミアナッツ工場着。トイレ休憩を兼ねている。見るべき物もおみやげもあまりないのですぐに飽きてしまい、外でぶらぶらしていると、ガイドさんが声をかけてくれて、マカデミアの木とナッツが出来ているところを見せてくれる。

 木の下には緑色の実が落ちている。これがナッツの実なのだそうで、シーズンになると掃除機のでかいヤツで、これを吸い上げて集めるのだそうである。拾っても良いらしかったので5個ほど持ち帰った。ホテルに置いて置いたら自然に乾燥し、緑の厚さ3mmぐらいの皮が勝手にはじけてきた。

 中には茶色の非常にかたい実が入っている。栗をイメージしてもらえればわかりやすい。この皮を取れば、あの白いナッツが出てくるのだが、生では食べられないそうである。


ヒロハッテイ

 4時35分、ヒロハッテイ着。非常に安い良質の店がある、というガイドさんの説明に期待していたのだが、ヒロハッテイときいてがっくりする。でも一応値段の確認をしてみると、それ相応の安さである。もっともさらに安い店はワイキキにもあった。

 ここでガイドさんの口上にのせられて、マカデミアナッツとコナコーヒーを購入。32ドルを消費した。サービス品としてマグカップをもらったが、帰国後の今はこれでコナコーヒーを飲んでいる。このコナコーヒー、思い入れが強いせいもあるだろうが、アメリカンぐらいの濃度が本当にうまい。


帰途

 5時5分、空港に着きチェックイン。今回のツアーはガイドさんが飛行機の搭乗口まで同行して見送ってくれた。ちょっと時間があったので、いくつか世間話をしたが、今日のツアーは天候、人数に本当に恵まれていた、と本心から言っていた。私も満足できたツアーだった。

 5時45分に搭乗開始。6時5分、定刻に離陸。機内ではコークまたはジュースの飲み物が出た。行き同様、満席ではなかった。6時55分ホノルル空港着。ゲートを出た所で係員が待機していた。すぐに大型バスに乗車。乗車率は50%程度、すなわちハワイ島に行った面々のみである。順々にホテルをまわり、私は最後に一人で降りた。

 朝は互いに緊張していて、あまり言葉も交わさなかったツアーメイトであるが、降りるときにはみんな元気に楽しそうにお先に、と言って降りていった。



「何をしよう」(離島関連)


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