平原や峡谷、川、滝、赤茶けた地層の堆積、遠くに見える山、それらが複雑に入り組んで素晴らしい景観を呈しているのがワイメア渓谷の特徴だということが分かってきました。またそれらがほとんど手付かずの状態で残されています。
ワイメアロードはちょうど山の尾根筋を走るように作られた道路で、道のあちこちから垣間見える渓谷の景観は、見る角度によって少しずつ新しいものが見えて(当たり前ですが)、観光客を飽きさせません。
私自身は理科の教員で、学校で地学を教えることもありますが、そこで土や火山灰、植物が堆積して地層や化石になり、それが後日川の流れやがけ崩れで地層がむき出しになり、縞々に見えてくるんだと偉そうに教えていますが、日本ではこのような景色を見ることはほとんど出来ず、山の斜面を切り開いたときに出来る、高さ10mぐらいの地層がせいぜいです。
言葉で説明するより、ともかくこの景色を見れば、その内容が一目瞭然です。「それにしても素晴らしいな」と思いつつ、次の「プウ・ヒナヒナ展望台」に向かいます。
写真を見ればそれまでですが、「プウ・ヒナヒナ展望台」からの展望は深く切れ込んだ峡谷の両側から、ごつごつした岩場がせり出していて、それがはるかかなた(ちょっと大げさですが)まで続いてるという景色です。
足元からは急斜面が続いていて、ちょっと足を踏み外すとひたすら落下する恐ろしい場所です。
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