夕食に打ちのめされる

夕食はさんざんな目にあってしまった

 昼を食べ、ワード散策にも満足し、バスでバニアンに戻って休憩。その後はいつものようにビーチへ。プカプカ、ジャブジャブを繰り返し、防波堤にぶつかる波しぶきを楽しみ、バタ足やカエル足の練習をして部屋に戻る。天気がよいので息子はいつまでも海にいたがる。反対にこちらは1時間もいると疲れてしまう。間を取って、2時間ぐらいで上がるようにしている。

 クーポンを部屋の机の上に並べ、夕食を考える。「ハワイアナ・カフェ」で「ガーリック・シュリンプ」が食べられるという記述を発見。よし、そこにしようと決め部屋を出る。出たり入ったり忙しい。

 DFS前でバスを降り「ハワイアナ・ホテル」方面へ歩く。ビーチウォークの1本西側の通りに面しているのだが、歩いている人は圧倒的に少ない。ある意味昔ながらの寂れた印象だ。目指すハワイアナ・カフェの小さな看板を見つけ、近づいて店頭のメニューを確認する。

 しかし残念なことに、この店は軽食・喫茶の店のようで、夕食には向いていない。これは困った。当てがはずれた。いったんハレクラニ方面に行き、ビーチウォーク沿いのレストランを覗いてみるが、すでに満席状態で空席待ちの客が路上にあふれ出ている。これはたまらんと言い、ロイヤル・ハワイアンの中の店を探索する。

 中華が食べたかったので、一番奥の「北京」というお店に向かうが、店頭の高級感に圧倒され、なおかつメニューの数字に打ちのめされて、再び夕食を求めてカラカウア通りへ。辛抱強くついてきた息子もさすがにしびれが切れて、「どこでもいいから入ろう」と言い出す。

 しかし価格に見合った味を追求する私としては簡単に妥協できない。考えた末思いついたのが「ショッピング・プラザ」の上階にある「ラウ・イーチャイ」だ。疲れた足を引きずり、さらに空腹の腹を抱えてエスカレーターで5階に上がる。到着。よし入ろう、と踏み入れようとした瞬間、お知らせが書いてあるのを発見。

 なんと無情にも「今日は貸し切りだよ〜ん!」の文字が・・・。一瞬絶句。息子に事情を説明し、近くの椅子にへたり込む。次から次へと打ち出すパンチをことごとく避けられ、さらに決定的なKOパンチをもらった心境だ。

 さすがに、当初の目標や理想は消え去り、「もうどうでもいい」という心境になってきた。そこで地下のレストラン街に出向く。ここなら何か食べられるだろう。打ちのめされた心境で、地下をうろついていると、「ボンボン・カフェ」のおばさんが半ば強引に入店を勧めてくる。

 「早く飲みたい、食べたい」という心境を見透かされたようだが、請われるままにフラフラと入店。しかし結論から言うと、大失敗だった。この日の夕食は最初から最後までついていなかった。今回の滞在中で唯一の失敗だったといえるだろう。

 「ボンボン・カフェ」はあちこちのフリーペーパーに20%引きのクーポンを掲載している。しかしブログにも書いたが、10%を越えるようなクーポンを出しているような店は、やはりどこか問題があると思う。結局元の価格を高く設定しているのだから、2割引で普通の値段だ。これで味がよければまあ満足だが、中国か韓国系の人がやっている店のようで、どこか味付けのピントが我々日本人とずれている

ボンボン・カフェ
ボンボン・カフェ

 
 本格的中華の味でもないし、和食の味でもない。大衆的なプレートランチの味でもない。何がどう、ということはいえないのだが、どこかずれているとしか言いようがない。しかも入店後はあれほど勧誘に熱心だったおばさんの態度がいまいちでサービス精神に欠けている。入店させればこっちのものという態度がありありだ。

息子共々味付けに顔を見合わせながら、黙黙と食べる。息子も同感のようだ。何回もハワイに来てプレートランチの味は知り尽くしているから、息子も違和感をもっているのがはっきり分かる。

 チップを払わなくてもいいような気もしたが、今回はこちらの判断ミスと言うことで、自己主張できない弱気なおじさんは渋々払って店を後にしたのである。

 ちなみに料金は30ドル。クーポンを使って定食を二品。生ビールを一杯の値段だ。しかも、この生ビールは味から考えて、生ではなく普通の瓶ビールの味だった。

 安いと思う人は利用してもよいと思うが、少なくとも私は今後10年はこの店を利用しないと思う。

 「きわみラーメン」にすれば良かったのに、とは店を出た後の息子からのありがたいアドバイス。今回は素直に耳を傾けるしかない。意気消沈して、バスですぐにバニアンに戻り、部屋で口直しのビールを飲み、ふてくされて就寝。明日はきっと良いことがあるだろう。六日目が終了。



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2009年 ハワイ旅行記


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