第12日目 レンタカー、MeBBQ 

天体観測?

 1日ゆっくり出来る最終日を潜在的に認識していたのか、5時半に目が覚めてしまった。さすがに家族は寝ている。冷蔵庫から大好きなグアバジュースを静かに取り出し、コップになみなみと注ぎ、旅行記用のメモ用紙を持ってラナイへ。

名残惜しいのはいつものことだが、今年は特にボディボードとシュノーケルの印象が強く、是非またトライしてみたいと感じた。もちろん両者とも日本でも出来るはずなので、機会があればチャレンジしたいが、日本の海の透明度を考えるとやはり気が乗らない。

 あれやこれや考えながらグアバを一飲みして、ふと明け始めた東の空を見上げると飛行機のライトのような明るい光が見える。飛行機にしては明るいなと思ってみていたが、まったく動かない。まさかUFOではないだろう。色々考えて、どうやら金星らしいと言うことに気がついた。明けの明星である。空が明るくなっても見えていたので、かなりの光度だ。

今年は天体観測をしようと思っていたのだが、遂にその機会が無かった。最後に金星を見る事が出来たので良しとしよう。ちなみにバニアンからは白鳥座は確認できた。またこの日は冬の星座であるオリオン座も見えていた。

 7時になっても息子はまだ起きない。だいぶ疲れがたまっているのだろう。結局8時に起きてきた。息子に疲れが見えたので遠出は止めて、ワイキキでもう1回ボディボードに挑戦することにする。前回とほぼ同じ場所に出かけた。相変わらず息子の方は、さりげなく波に乗れるが、私のほうは体が持ち上がり、しぶきをかぶり、そのまま波間に取り残されるだけである。残念。でもまあチャレンジしているだけでも間違いなく面白い。

タクシー予約

 11時頃バニアンに戻り、明日のタクシーを予約することにした。別に予約しなくてもバニアンの前には早朝からタクシーが待機しているのだが、これは当然正規料金なので、40ドル前後必要になるはずだ。

 それに対して各種のクーポンを見るとワイキキから空港まで20ドル代の設定が多い。空港行きのシャトルバスを使う代金とそれほど変わらない。(ただしシャトルバスはチップが必要ないかもしれない)30ドルを出せば小さなリムジンでの出迎えもあるようだ。

 肝心のクーポンだが、日本語のフリーペーパーにはチャーター料金やリムジン利用の料金しか書いてない事が多く、普通のタクシーのクーポンはほとんど掲載されていない。そこで英語のフリーペーパー「THIS WEEK OAHU」の中で、昨年も利用した「I DO CAB」という会社を選択。値段は23.95ドルという、なんとも中途半端な設定。

 さて電話だ。これはヒヤリングが面倒なので、かなり勇気を必要とする。そこで去年と同じように伝えなくてはいけない内容をメモ用紙に書き出す。まず時間。飛行機は9時50分発なので、2時間前なら7時50分。ワイキキから空港までは30分ぐらいなので、バニアンに来てもらうのは7時15分が良いことになるが、面倒だし多少遅れても問題ないだろうと勝手に考えて7時半とする。もちろん「tomorrow morning」も必要だろう。

 どこから利用するかということも大事な要素だ。「from waikiki to airport」と書いておく。さらに人数と名前が必要になるので、「two adults and one child」と書き加える。名前はまあ大丈夫だろう。あとは出たとこ勝負だが、この出たとこ勝負が面倒で、だいたいこちらの思い通りには行かない。

 今回も期日と時間、人数、名前までは良かったのだが、ルームナンバーは?と予想外の質問をされ、自分の部屋番号はいくつだったっけなんて、咄嗟に思い出す事が出来なくなり、う〜と数秒間答えに詰まってしまった。

 さらにタワーは?と畳み掛けるように聞かれ、タワーの意味がわからずエクスキューズミーを連発することになった。最後にようやくバニアンのタワーの番号のことを聞いているんだと分かり、ようやく一件落着。ほっとして胸を撫で下ろし、昼食に向かった。

Me BBQ

 店内に入るといつものおばさんと目が合い、お互いについ微笑んでしまう。ただ私の前の客の性質が悪かった。中華系の人らしいのだが、人目を気にせず、また他に注文を待っている人がいることも一切意に介さず、1品頼んでは次の品物を考え込んでいる。

 ようやく注文が終わったかと思ったら今度は飲み物だ。これもいちいち種類や大きさを熟考しているので、さすがにちょっとイライラする。にこやかなおばさんもさすがに困った顔をしているが、そんな事も気にならないらしい。あくまでマイペースだ。ついに飲み物の注文が終わった。と思ったら次は付け合せの野菜の選択だった。これもああだこうだ悩んでいる。最初に決めてから注文しろよと内心言いたくなってしまう。

 さらに驚いたことに、料理が出来上がると、家族の人数は4人なのに、おばさんが弁当と共に入れてくれた人数分のフォーク、ナイフ、ナプキンの他に、店頭にあるフォークやナイフをがっしと鷲掴みにして持っていってしまった。さすがにおばさん、怒るに怒れず呆れて苦笑い。私と目が合ってしまった。「まったくねえ〜」と言っているのがよく分かる。

 しかしまだ驚きは続く。外のテーブル席に戻ったおじさん、日向は嫌らしく、いきなりテーブルや椅子をまったく別の日陰のある場所に引きずっていく。その場所はレンタバイク等のカウンターが目の前にあるのだが、それも委細構わずだ。いやあ、あんな人がいるんだなあ、とつくづく思った。ともかく自分の家族さえ良ければ、あとはどうでも良いという態度が見え見えだ。もちろん食後はテーブルそのままで、結局レンタバイクの従業員さんが元の場所に移動していた。

 それはそれとして、我が家は定番「サニーズスペシャル」にサイドオーダーのライスを付けて、もちろん楽しく食べて完食。最後に食器を片付けるとき、再びおばさんと目が合ったので、これで今年はもう来れないよという意味をこめて、バイバイと手を振ると、ちゃんとバイバイと手を振って答えてくれた。



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