出発直前のハプニング

びっくり

 出発を2週間後に控え、気分は上々。後は夏休みに向かって仕事をばりばりやるだけと思っていた矢先、会議中に女房から緊急の電話。緊急という言葉にあれこれ想像しながら電話口に出ると、なんと息子が小学校の遊具から落ちて救急車で病院に運ばれ現在治療中だとの事。

 ルンルン気分はどこへやら、会議の議題も頭からすっ飛んで、とりあえず議題の切れ目に病院に向かった。職場から病院まで車で30分だが、今回は気がせいていて高速道路を使い15分で病院へ。

 待合室には治療の終わった息子がショボンと座っていて、まわりを数人の先生と女房が取り囲んでいる。挨拶もそこそこに状況を尋ねると、遊具から落ちたとき手のつき方が悪かったのか、上腕部の細いほうの骨が完璧に骨折、太いほうはヒビが入ったとのこと。

 救急車で搬送された後、医者の手によりとりあえず骨の形をまっすぐに治すため整復処置が行われ、ギブスで固定した状態です。

 状況は誰それが悪いということではなく、ほとんど偶発的なものだったという説明に納得。校長や養護教諭、担任から代わる代わる詳細な状況を知らされた。

 同業の言葉であるから言われたことはすべて信じた。頭から落ちたわけではないのが不幸中の幸いだが、腕の痛みはかなりなものらしく、息子の顔色はさえないし、当時の状況も記憶がはっきりしないようでうまく説明できないようだった。とりあえず痛み止めの薬をもらい、病院を後にした。

 帰宅後落ち着いた状態であらためて本人に状況を確認したが、やはり記憶は曖昧ではっきりしない。一方それはそれとして、目前に控えたハワイ旅行をどうするかが大きな問題になってきた。

 医者の話ではギブスがとれるのが早くて2週間で、普通は3週間とのこと。年齢が8歳なので一応3週間見たほうが良いだろうとの事であった。ということはハワイ旅行の最中にギブスをとる時期が来るということで、これは悩ましかった。

悩み

 その時点で考えられる選択肢は三つあった。一つ目は旅行中止。この場合は飛行機のキャンセル料82500円が必要。REWA社のバニヤンのキャンセル料は、キャンセルポリシーに急病の場合は返金が出来るようなことが書いてあったので、若干不安だったが、まあ可能だろうと思っていた。

 二つ目は旅行日程の変更。職業の性質上夏休みの休みに関しては若干融通が利く。日程は短くなるものの8月の20日前後の出発で末に帰国というパターンが考えられた。インターネットで調べてみると、中華航空ではまだ残席があるようだったので、これは有力な候補となった。

 しかも席の条件は悪くなるだろうが、価格は現在予約済みの全日空より安いので、日程が短縮した分の宿泊費の差額を考えれば、全日空のキャンセル料とほぼ同等になるので、これは有力候補になった。

 三つ目は、別に熱を出してうんうん唸っているわけではなく、ギブスで固定しているだけなのだから、これは日本にいてもハワイにいても生活条件は同じなのでともかく行ってしまえというもの。そしてあわよくば現地の病院でギブスをはずしてもらえたら、なんて虫のいいことまで考えた。

さらにハプニング

 あれやこれやよからぬ考え?を巡らせつつ、痛み止めの薬を飲ませて寝かせたまでは良かったのだが、2日目の夜に事態が急変。昼頃から腹の調子がおかしいと訴えていたのだが、なんか食べたものが悪かったのだろうと軽く考えて寝かせつけた。

 ところが、深夜に突然腹が痛いといって泣き出し、自分で腹をさすったり足をばたばたやったり、体を曲げて痛がっている。多少の腹痛では泣かないし、そもそも反応がひじょうに激しいのでさすがにびっくり。原因もさっぱり思い当たらないが、最悪腸閉塞や盲腸も考えられたので、24時間診療の医院へ急遽運び込んだ。

 腸周辺のレントゲンと血液検査を行ったが、原因不明。ただ盲腸や腸閉塞等の重大な病気ではなく腸が異常に動いているとの事。なぜ動いているかの原因は不明ということで、トイレに行かせたり腸の動きを若干押さえる薬を服用。

 どうやら痛みは間欠的にくるらしく、帰宅後も1時間おきに腹が痛いと訴えられ、本当に困ってしまった。はっきりi言って原因が不明な分骨折よりたちが悪い。

 なだめたりすかしたり、励ましたりお腹をさすったりしているうちに、なんとか治まったが、その後も何回か目を覚まして、結局一晩中うつらうつらの睡眠不足。



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