退職後のハワイ暮らし

 以下の文章は最初2000年頃にまとめたもので、その後2008年ぐらいに修正しましたが、すでに実態とあわない記述があります。(現在2013年です)

 不況が15年近くの長きに及び、なおかつ年金の受給が年々怪しくなっている現在、退職後の暮らしは物価の安い海外で、と考える人が増えているようです。

 主な候補地はハワイ、オーストラリア、スペイン、ポルトガル、タイ、フィリピン、マレーシア等。中でも、この手の書物に共通している地域はハワイ。

 物価は少々高いものの、温暖な気候と陽気なハワイの人々との交流を考えると、ゆったりとした時間を送れそうな気配がするからだと思います。

 実際私自身がもうすぐ50代に突入することもあって(すでに突入済み、後数年で60代)、老後の暮らしを予想せざるを得ません。私の年代だとラッキーなことに?退職直後でもほんの少し年金がもらえるようですが、もちろん生活費には事欠く金額です。

 実際月々いくらぐらいもらえるのかは、いろいろな資料を読んでもいまいちよくわかりません。わざとわからなくしているのではないかとかんぐりたくもなります。

 たぶん年金制度そのものが崩壊の危機を迎えて、はっきりとした方針が打ち出せないので曖昧な予想しか立てられないのだろう、と善意に解釈していますが、国の方針として甘いといわれればその通りだと思います。

 もしかすると本当の実態を公開してしまうと、年金制度が破綻していることが見え見えになり、庶民がさらに自己防衛に走り消費支出が減り不況からの脱出がますます遠のく、という懸念があるのかもしれません。

 とはいえともかく月々の収入が10万円程度あるぐらいの気持ちで60歳を迎えるのだろうとの予測の元に、その後の生活を考えてみるのは、情けないようだが避けようの無い現実です。

 このような将来の収入を考えたとき、これではいくらデフレが叫ばれる日本でも、さらに極端に物価が安くならない限り、よほどの貯金がない限り退職後数年で生活が破綻することは目に見えています。一方、30数年間も真面目に働いて、退職後は汲々とした生活を送るのもなんともみじめに感じられます。

 収入は決まっているのだから、あとは生活環境を変えるしかありません。と考えると海外での暮らしが視野に入ってきますし、暮らせないまでも老後の人生の楽しみの一つとして海外旅行ははずせません。


移住の問題点

 ハワイの魅力に取り付かれると誰もが移住を考えます。すなわち永住ビザを取得して、ハワイで余生を送る生活です。ではそういった生活に問題点がないのか、考えてみました。

・ 言葉

 別に現在の英語教育を中傷するわけではありませんが、中学、高校、大学と10年も英語を勉強して、実際に海外に行ったとき口から出る語句がイエス、ノーのみではあまりに情けないです。私の場合はそれが精一杯でした。

 ハワイでの長期生活を考えて英語の再勉強を試みていますが、若いときと違って記憶力が抜群に衰えている上、仕事との兼ね合いもあり、なかなか実力アップは難しいなあと感じています。

・ ビザの取得

 制度についてはよくわかりませんが、抽選によって永住ビザが取得出来るようです。それらの手続きを代行してくれる業者もいるようですが、そうまでして、という感覚があります。

 もちろんハワイ永住を信念を持って決めている人は良いのでしょうが、「できればハワイで暮らしたい」、みたいな軟弱な動機では信念を持っている人に申し訳ない気がしまする。

 正規のビザを取得する方法もいろいろあるようで、ビザの種類だけで何十とあることは知っています。私の場合は教員なので、それなりに有利かな、と考えた時期もありますが、つまるところ最後は語学力です。

 日本語だけ話せても、現地では使いようがないと思われます。ましてやそれを武器になにがしかの生活の糧を得ようとなればなおさらです。やはり英語の勉強が必須です。

・ 親類、親戚との関係

 これは結構大きい要素です。なんだかんだいっても日本人は冠婚葬祭を含めて親戚、縁者との付き合いがいろいろあります

 また自分の子供の問題もあるります。自分たちが定年を迎えるとき、その子供たちはだいたい20歳から35歳ぐらいでしょうか。

 我が家の場合はなんとまだ18歳です。この年齢で親だけハワイに移住なんて虫のいい話が成立するわけがないです。もっとも私のハワイ好きを知っている友人たちは、息子をハワイ大学に進学させたらどうかという提案をしてくれます。

 正直な所、可能性がまったく無いわけでもないので一考に価すると思っていましたが、すでに息子は日本の大学に進学しています。



退職後のハワイ暮らし(2)


ハワイ雑感と失敗談


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