不動産購入の是非の検討(2)

賃貸による収益

 前ページの物件を、私が滞在しない9ヶ月間貸し出すとします。賃貸料は仮に1日100ドル、1週間700ドルぐらいとします。

 この部屋の稼働率を仮に70%とすると、一ヶ月を30日として、2100ドル前後が賃貸収入となります。これが9ヶ月だと18900ドルになりますが、これでは年の返済金額が26000ドルですから破綻します。

 破綻させないためには、ローンの期間を延ばして20年にするという方法も考えられます。この場合の総返済額は32万ドル程度になりますので、年間の返済額は16000ドルとなり、なんとか持ちこたえます。

 ではこのシミュレーションで実際に購入して大丈夫かと言うことですが、実はローン以外に、ここから管理を委託する会社に委託手数料を払う必要が生じます。この委託手数料を月300ドルぐらいと考えると、年間3600ドルが必要になります。

 従って18900−3600=15300ドルとなってしまい、この段階で破綻します。というわけで、これではとても購入できないので、さらにこの収益を改善するためにどうすればいいかを考えてみます。

@ 頭金を多くして、ローン返済額を圧縮する。

 退職金の額によっては、ほんの少しだけ可能性があるかもしれませんが、資産が豊富にある人は別として、そうまでしてハワイの物件を購入する必要があるのかどうか疑義が生じます。

A 返済年数を延ばす

 返済年数を延ばすと言うことは、内装がその分老朽化すると言うことで、そのメンテナンス費用も多く必要です。また退職後の購入を考えると、20年もハワイに行き来できる可能性は少ないようにも思えます。

B 賃貸料を値上げする。

 稼働率の低下が予想され、思ったように収益は改善しない恐れがあります。インターネット等を使った宣伝と日本人オーナーによる親切さを売り込む等、付加価値をつけてがんばるしかありません。

C 自分では宿泊せず12ヶ月すべて賃貸にする。

 ハワイの自分の所有物件に長期滞在する、という目的から逸脱します。

D もっと安い物件を探し、ローン負担を軽くする

 可能性はあると思います。物件の値段が下がればローン負担が軽くなり、たとえ赤字になっても、持ち出し料が少なくて済みます。ただし安かろう、悪かろうの物件では、稼働率が下がることは明らかです。

等々が考えられます。

 
可能性

 @からDまでの条件を総合すると、ワイキキで(需要が多いので)ある程度地域や眺望を勘案しつつ、借りてくれそうな対象者を絞り込み、それに見合ったサービスと値段を心がけ、ローン負担が軽くなるような物件を探すしかありません。

 ただしそんな都合の良い物件があったら、すぐに売れてしまうはずです。そこで将来の需要を予測して、どんな部屋が今後必要になるかをちょっと考えてみました。

 すでに考えている人も多いと思いますが、日本の今後の高齢社会を考えると、バリアフリーのコンドの需要が高まるのではないかと予測しています。

 ワイキキのカラカウア通りを歩いていると、車椅子に乗った欧米人を多数見かけます。ハワイはハンデイキャップを背負った人に優しい社会だと思う。

 日本人もいずれ、今ハワイにあこがれている人(私も含めて)が年をとり、多少体にハンデを負っても、ハワイに行きたいと思う人が増える気がします。

 そういった需要に見合うコンドが用意できればいいなとは思えます。ここの部分については、割と真面目に考えています。なぜかといえば、私自身があと10数年すれば、そのようなコンドを望むような年齢になっているからです。

 空港から車椅子ごとコンドまで移動できるようなシャトルバスを用意し、エレベーターで部屋に行きチェックイン。部屋はいわゆるバリアフリー構造になっていて、ラナイにも気楽に車椅子ごと出られる、なんていうのはどうでしょうか。

 もちろんキッチン等のカウンターやバス、トイレも使いやすいように工夫がされていたりする。ここにこんな事を書くと、すぐに誰かが実現してくれそうにも思います。もっともこんなに内装に手をかけていては、逆に収益は望めないかもしれません。

 追記:この文章を書いたのは2000年前後の頃で、今(2013年)はワイキキバニヤンのバケーションレンタルで、バリアフリーをうたっている部屋が数多くあります。


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