アトピー性皮膚炎


 3歳ごろから発症した喘息は小学生時代猛威をふるい、私は虚弱児童と呼ばれて育ちました。お前は体力的にはダメなやつ、という評価が幼い頃に刷り込まれました。

 中学に入学し、思春期を迎える頃、喘息は徐々に収まっていきました。以前は年間を通してだったものが、6月と11月の季節の変わり目に発症するぐらいになりました。(普通は小学校高学年で全快すると言われていますが、最近は高校生ぐらいまで引きずっている生徒も見るようになりました)

 しかしながら喘息と引き換えに現れたのがアトピー性皮膚炎。要するに気管支の粘膜の炎症(喘息)が体の表面の炎症に変化しただけです。もっとも息苦しくない分、こちらの方が楽といえなくも無いのですが、本当にかゆみが増したときの気持ちは経験者でないとわからないと思います。

 皮膚全体をベリッとはがしたくなるような痒さが周期的に襲ってきます。私の場合は、額、胸、肘、膝等の関節の内側が痒くなりました。食事の改善等により少しずつ軽快し、現在は夏の暑いときに肘の内側に出るぐらいです。

 ところでハワイに行くとこれらのアレルギー症状が軽快することに気がつきました。いつ頃気がついたのかは思い出せないのですが、振り返ってみるとハワイではアトピーや喘息の症状がほとんど出ていませんでした。

 日本で痒くてたまらないアトピーも、不思議とハワイでは痒くならず順調に回復します。一方帰国して数日するとまた症状がぶり返すことにも気がつきました。

 原因はなんだろうか。インターネットで検索してみると、ハワイでは症状が軽くなるという記述が実際に多いことが分かりました。理系の私としては自分自身のことだけに、いつか原因を究明したいと考えています。

 現在自分なりに思うことは、日本との自然環境の違いです。例えば年中吹いている貿易風の関係でハワイは空気が美しい。車の台数は近年多くなっていますが、日本ほど排気ガスが充満していませんし、人口密度も少ないので汚染物質が排出される割合が少ないはずです。もちろん化学工場等の存在割合も比較にならないと思います。

 食事は肉食がどうしても多くなってしまいますが、日本に比べると添加物の量が少ないように思えます。また野菜や果物の新鮮さ、さらにそのパワーは化学肥料を多量に使用する(この辺は定かではありませんが)日本より優れているように思えます。

 さらに水はどうでしょうか。もしも、空気、水、食事の三つが日本より、より自然に近い形で存在するとするならば、文明病といわれるアトピーや喘息はかなりよくなると推定できますが実際の所どうなのでしょうか。

 ハワイに行くとリラックスできるだけでなく、心身がリフレッシュすると感じる人が多いはずです。もしかするとストレスが単に解消されたのではなく、本当に心身が物理的、化学的にリフレッシュされるのではないだろうかと最近強く感じています。



ハワイ雑感と失敗談


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