ハワイアン・レールウエイ


 オアフ島の西のはずれに、列車が走っているという噂?を聞いたのはいつ頃だったろうか。正式名称は「hawaiian railway」というらしい。マウイ島同様、サトウキビの運搬用に使われていたもので、今は観光列車になっているらしい。

 2006年、レンタカーを駆使して、コ・オリナを訪問するついでに行ってみることにした。地図を見るとカポレイ・ショッピング・センターの近くらしいことが分かった。チケット等も購入しなければならないらしいが、現地に行けば何とかなるだろうと考えた。

 ワイキキからH1に乗って西へ西へと向かう。ワイパフという街中で、道を間違えつつ、なんとか目的の道を見つけ、発車時間を気にしつつ進む。

 ところが行けども行けども何の標識も無い。最初は住宅地だったが、やがて何の建物もなくなる。道も最初は広かったが、最後は農道のような道になってしまった。本当にこれでいいのかと、しょっちゅう道を間違えているものだから、かなり不安になった。

 結局終点まで行ってしまったが、そこがちょうどレールウエイの出発駅だった。なんだ行ける所まで行けと書いておいてくれればいいのにと地図に対して不満たらたらである。

 駐車場には出発40分前に到着したが、すでに結構車が停まっている。30台ぐらいの駐車スペースだ。車を停め、チケット売り場と思しき小さな小屋に向かう。中に入ってチケットを買おうとすると、お姉さんが何やら一生懸命説明してくれる。

 最初は観光案内か何かと思ったのだが、なんと山火事のことだった。先日来ニュースで聞いて知っていたのだが、今年のオアフ島はヤブ火事が多いらしい。で、この火事がレイルウエーの線路際まで迫っているということで、列車は行ける所まで行って、そこから引き返すということを説明して、その条件でよいかどうかを聞かれていたわけだ。

 ここまで来て何にも乗らずに帰るより、ともかく少しでも乗る事が出来れば楽しいし、ヤブ火事の近くまでいけるというのも、滅多に遭遇できない体験だ。OKと答えると、さらにうれしいことに料金は通常大人10ドル、子供7ドルだが、それをすべて一律1人5ドルになるということだ。ちょっとした節約にもなった。早速チケットを購入し、事情を家族に説明し、先ほど購入したプレートランチを近くのテーブルに広げる。

ハワイアン・レ−ルウエイ 列車の出発時刻は1時ちょうど。10分ぐらい前から並び始めた。列車はすでに停車している。我々も列に並び乗車を待つ。

 ゲートが開けられ、改札が始まった。切符に大きなスタンプを押してくれる。大きなひげモジャのおじさんが、スタンプを机の上でドスンドスンと音を立てて押している姿がユーモラスだ。

 座席は通常の列車と違い、すべて外向きになっている。適当な所に3人並んで座ったが、後から後から乗り込んできて、結局ほぼ満席だ。さすがに日本人の数は少ない。

 出発と共に、先ほどのひげモジャのおじさんが、周囲の景色を英語で説明してくれる。それはいいのだが列車自体の騒音と、アナウンスの音質が悪いため、私には雑音にしか聞こえない。時折聞こえた単語から推定すると、観光案内というより周囲の建物の名前を片っ端から説明しているようだ。何とか高校とかの名前が聞こえる。

 周囲の景色は、マウイの列車に比べると、驚くほど変化が無い。右側には山。左側は平原。海はほとんど見えない。見所は無いに等しいので、アナウンスも細かくならざるを得ないのだろう。踏切を渡るときは徐行して列車が先に停車する。車掌が降りて、旗を振って車に合図。車が止まったのを確認して出発。これは面白かった。さすが車社会だ。通り過ぎるとき、列車からも止まっている車からもシャカサインが交わされる。ハワイの人はのりが良い。

ハワイアン・レ−ルウエイ やがて周りの景色がなんとなく黒っぽくなってきた。地面を見ると焼き畑農業のような感じだ。さらに進むと、なんとなく焦げ臭い。もしかしてこれがヤブ火事の跡か、とようやく気がついた。

 列車のスピードが段々落ちてきたので、ちょっと身を乗り出して前方を見ると、消防車と煙が見えた。ヤブ火事といっても、火がぼうぼう燃える様なものではないらしい。地表近くの草がチロチロ燃え広がる感じのようだ。

 しかしそれまで通過してきた黒い部分がすべて燃えた跡だとすると、ものすごい広範囲だ。(後日ニュースでこの火事でレールウエイが大きな打撃を受けた、との記事があった)

 列車は遂に停車。みんな身を乗り出して遠くの火事を写真撮影。ここで10分ほど休憩。車掌さんが降りてきて、列車の外から我々家族の写真を撮ったりしてくれた。

 さて、ここからは逆方向に進むのだが、座席が同じでは同じ景色しか見えない。というわけで全員が列車の中で180度まわって、ちょうど反対側の席に移動。この先、どのような景色が広がるのか、ここまではあまり見所が無かっただけに残念な気がしたが、火事には勝てない。2時過ぎに元の駅に戻ってきた。



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